2017/12/15

日本語で学ぶ[総合学習プロジェクト]

学生が記録し、まとめた記事をご紹介します。

【12月6日(水) 神戸市危機管理センター見学、神戸心絆(ここな)代表 山川さんへのインタビュー】
神戸市役所4号館の神戸市危機管理センターを見学しました。まずは4階の消防管制室を見学。神戸市消防局の消防新管制システムを紹介してくださいました。神戸市の年間119番通報総受信件数は127,135件、ということは一日あたり348件です。そのうち緊急対応が必要なものは救急と火災、対応が必要なものは病院照会、問い合わせ・相談です。また、今年10月2日より、短縮ダイヤル「♯7119」を使った医療機関案内・救急医療相談事業を開始しています。緊急時に助けを求めている人々を助けるために、管轄である神戸市だけでなく管轄外の隣接する市ともお互いに協力することがあるそうです。


次に、1階の防災展示室で防災資料の説明を受けました。ここで様々な防災の知識を学びました。例えば、自分の住んでいる場所が津波の影響を受けやすいかどうかを確認しておくこと、家には少なくとも三日間は生きられるだけの非常食を準備しなければならないことなどです。


神戸市危機管理センター見学のあとで学校に戻り、神戸心絆(ここな)代表、山川さんのお話を伺い、続けて山川さんにインタビューをしました。まず山川さんより、神戸心絆発足の経緯、震災慰霊祭との関わり、日本(神戸)で学ぶ留学生へのメッセージなどのお話を伺いました。そのあとで山川さんに、私たちが事前に準備してあった質問をしました。以下はその記録です。

Q:「水は人の命を助けるもの、日本はその水がどこでも飲める。特に港町は水がおいしい」とのお話でしたが、それについてもう少し説明していただけませんか。
A:神戸や横浜のような港では、船員たちのために常に多くの飲料水が必要でした。美味しい水があるところは港として発展してきたのだと考えます。

Q:震災の時に印象的だったことは何ですか?
A:1/17の震災の前の1/15は成人式でした。成人式の日には成人したばかりの女の子がきれいな赤い振袖を着ていましたが、その2日後に地震によって命を失ったことです。

Q.心絆では消防活動を行いますか?災害が起こったらまず誰を助けますか?
A.人の命を助けることに日本人か外国人かは関係ありません。困っている人がいればその人を助けます。

Q:震災慰霊祭を行うことになった契機は何ですか?
A:遺族の方々のために東遊園地に悼む場所を作ってあげたということです。10年、15年経って、ここに来て、私たちこれだけ大きくなったよという報告ができる場所を作ったということです。

Q: 現在、日本全国に多くの留学生がいます。留学生たちが防災の知識を強化するために何か教えていただけることはありますか?
A:防災の知識について私は専門家ではありません。私に分かっているのは、災害時には、自助、公助、共助という3つが大切だということです。まず一番大切なのは自助です。自分の住んでいる近所の方々とコミュニケーションすることが必要です。近所の方々といい関係になっていたら、災害時に自身と他人の命を助けられるかもしれません。「あの人がいない」「あの人の顔が見えない」「あの人はどこで寝ているんだ」と考えて、その人の命が助けられるかも知れませんし、自分の命を助けてもらえるかも知れません。次は「公助」です。それは警察と消防の仕事です。最後は共助です。警察も消防も、個人の家に踏み込むことはできません。ですから一般の人々がお互いに助け合う「共助」が大切なのです。日本人にしても、外国人にしても、コミュニケーションをすることによって人の命を助けることができると思います。

Q:「絆」についてどう考えていますか?
A:「絆」というのは話し合うことです。話し合い、お互いの考えを理解することによって絆が深まります。意見が違うのは当たり前です。例え喧嘩になったとしても、飾らないで遠慮しないで話し合うことで、絆を築くことができるのです。

以上のように、山川さんから様々な震災に関する経験と防災に関するお考えを聞いて、地震とその災害について理解が深まりました。山川さんのお話を心に留めて、生活の中で考えて実践してみます。このようなきっかけをくださった山川さんに深く感謝します。


【12月13日(水)  「震災から見た、人との交流」についてのレクチャー、絵手紙教室】
NPO法人ニィティの平林さんと山中さんがコミュニカにお越しくださいました。平林さんは写真やデータを使って阪神・淡路大震災のことを我々に詳しく説明してくださいました。平林さんのお話によって私たちはコミュニケーションの大切さを感じました。見せてくださったデータによると、震災の時、7割以上の人々が消防士や警察ではなく隣近所の方に助けられたそうです。普段から顔を知っている関係だからこそ、お互いに気にかけ合ったり、助け合えったりできるのだ、近所の方々との普段からの付き合いがどれほど大事か、いうことを伝えてくださいました。
震災のレクチャーを受けた後、山中さんが私たちに絵手紙の描き方を教えてくださいました。みんな自分の絵手紙に集中して取り組み、2枚の絵手紙を完成させました。最後に学生全員が、自分の作品を見せながら絵とメッセージに込めた意味をシェアしました。とても楽しかったです。
絵手紙はすごく素晴らしいコミュニケーションの一つです。絵手紙のやりとりによって、わかちあいができると私は思いました。

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